ダイバースリーダーシップ推進協会 ブログ

ダイバーシティと多様性を強みに変える組織作りコンサルティング 育成のプロ集団、ダイバースリーダーシップ推進協会のブログです。

あなたのチームはどのレベル? - 変化に対応する組織の基本動作

早いもので2018年も間もなく終わります。平成最後の師走を迎え、忘年会の予定が埋まり始めた人も、それどころではない人もいらっしゃるでしょう。

皆さん今年はどんな年でしたか?年初に立てた目標は達成できましたか?

今回のメルマガでは現状を振り返り、来年の目標・計画を立てるための自己診断の考え方をご紹介してみたいと思います。

 

「あなたのチームはどのレベル?」

コンサルタントとして色々な組織のお話を伺っていく中での課題のあぶり出し方として、筆者は概ね以下のような観点で状況を整理しています。

  1. チームの「目標」は明確ですか?目標達成のための「戦い方」は決まっていますか?
  2. その「戦い方」は、担当するグループ・人に「正しく伝わって」いますか?
  3. 各「戦い方」を担当するグループ・人は、その実行に向けて「正しく準備」できていますか?
  4. 実行状況のモニタリングやPDCAサイクルは「正しく回って」いますか?

 

「うちのチームはどうにも…」という声をよくよく聞いていくと、この4つの観点のどこかにヌケ・モレが生じていることが多いようです。もう少し詳しく見てみましょう。

 

  1. チームの「目標」は明確ですか?目標達成のための「戦い方」は決まっていますか?

もちろん最終的に達成すべき目標自体はさらに上位の役職者等から与えられることが多く、決まっていないというケースは稀ですよね。しかしここで、「その目標を達成するために、自チームがとろうとしている戦い方は?」となるとどうでしょう?

「あれ?」という素直な疑問が出てくるか、あるいは例えば「とにかくローラー作戦です!」という意気込みが聞こえてくることもしばしばです。例えそれが今まで成功してきた方法だったとしても、それは「今も」本当に最も効率的な方法でしょうか?

 

  1. その「戦い方」は担当するグループ・人に「正しく伝わって」いますか?

 「もちろんです。戦略会議で展開しました。」と言われそうですが、意外なほどにコミュニケーションギャップが生じていることがあるものです。極端な例ですが実例として「誰かが勝手に決めたものですから、私がコミットしたものではありません。」「それは別チームの仕事です。私がやるのはここまでです。」というような声が挙がることもあります。相手は本当に納得していて、「自分事」として取り組んでもらえる状況になっているでしょうか?

 

  1. 各「戦い方」を担当するグループ・人は、その実行に向けて「正しく準備」できていますか?

一見すると「前項の【正しく伝わっているか】と何が違うんだ?」と思われるかもしれません。ここで確認したいのは「よし分かった、これをやらねばならないんだな」と伝わったとして、その後「(…はあ、、とはいえどうやったらいいんだろう…)」という「声なき心の声」で止まっていないでしょうか?ということです。

「目標」は通常「これから実現しようとすること」を掲げますので、「今までできていないこと」という要素が当然含まれます。そのできていなかったことが「課題」として明確化・共有化され、課題を乗り越えるための「アクション」が腹落ちする形で定まっているでしょうか?場合によってはこの段階で「戦い方」に立ち戻った調整が必要かもしれません。

 

  1. 実行状況のモニタリングやPDCAサイクルは「正しく回って」いますか?

モニタリング・PDCAサイクルの必要性自体はもはや誰もが認識しているところですが、ここで重要なことは「最終目標の進捗状況」だけをモニタリングし「できていないじゃないか、もっと頑張れ(方法は任せる)」と言うのではなく、

そこに至る「プロセス指標・施策」がうまく噛み合って進捗しているかという仮説検証が実施されることです。

前項までで整理・展開されてきたことで想定と異なっていた点はどこか、調整・計画修正の必要性は無いか、といったコミュニケーションが図られているでしょうか?

 

いかがでしょうか?いずれも至極基本的なことではあるのですが、基本であるが故に「このくらい言わなくても分かってよ」という「空気読んでもらって後は良い感じにひとつヨロシク」となっている側面はないでしょうか?

 

「改めて、変化の時代に求められること」

以前のメルマガ「関心し合う組織」〜新しい目標管理のススメでも触れたように、「これまで」と最も変わっていることは、「これまでのやり方」が通用しない時代になってきた、ということそのものにあります。

「これまで」は「目標」も「戦い方」もそこへの「準備」も、ある程度固定的なパターンや「想定可能な延長線」が存在し、あとはそのやり方に習熟し、効率化していくことが「組織と人の成長」でした。

しかし、変化の時代においては「だいたいこうだよね」という共通理解が定着するよりも先に「状況」と「その時点における正解(の仮説)」がどんどん変化していきます。

その中では上記の1~4を明確に言語化し、アップデート・共有し続けなければ、組織はバラバラになってしまいます。

 MBOにおける活きる目標設定思考とリーダーとしての行動で、目標や戦い方を策定する段階から現場のリーダーを巻き込むべきだとお伝えしたのも、状況(およびその時点における正解)のアップデートの速さに追いつくためでもあります。

 

いかがでしょうか。非常に基本的なことではありますが、DLAでは「基本動作こそ重要だ」と考えております。

「この辺りはできていると思うのだけど、この部分が弱いような気が…」という棚卸しに第三者がお付き合いすることで新しい気づきがあるかもしれません。

ぜひご相談ください。

 

I.Y

 

こちらの記事は、メルマガにて先行配信されます。

ぜひ、ご登録ください。

「すべては仕事が教えてくれた ~なりたい私になるために~」

「働くこと改革へ向けて」

今、仕事をすることに、多方面から規制がかかろうとしている。

仕事の場で、人がおこしてしまった過ちを、仕事を規制することで再発を防止しようとしている。

そのような背景もあるからか「働き方改革(多様な働き方オプションとその選択の自由の保障)」が、なんだか「働かせない改革」に近づいている気がしてならない。

仕事は、そのアウトプットとして国・地域・家庭の経済的成長や豊かさを実現するだけでなく、取り組みそのものの中に、多くの経験・学びをもつ。

単にスキルや能力に留まらず、人間的にも育つ場をもつ。

そんな大切な場を規制するのではなく、真に前向きな“働くこと改革”ができないだろうか?

 

 

「仕事はくすり」 だから“りすく”マネジメントが大切!

最近、大学の先生方からこんな相談がある。

「学生が社会に出ることをバイトの延長くらいにしか思っていない」「やるべきことが見えていないのに、やりたいことができる会社を選ぶ」。

そう、“仕事”について理解ができていないのである。

学校では学問は学ぶが、仕事や働くこと、キャリアを教えたり、十分考える授業はほぼない(最近は、特別講義というかたちでお呼びいただくことはある)。

人事を担当する中での感覚値ではあるが、体調を崩してしまう社員の多くは、業務量よりも、会社における理想と現実のギャップをうまく処理できないケースの方が多い気がする。

このまま学生たちが「自分のスキルを活かせて、おおむねやりたい作業ができる」と思って会社に飛び込んでしまったらと思うとゾッとする。

会社は程度の差こそあれ成長を期待し、チャレンジと支援を与え、結果を出すことを社員に求める。

そしてそれを楽しんでほしいとも思う。

これが仕事であり、働くことであることを、その前にしっかり学ぶこと、それぞれの仕事・働くことを考えることが、仕事を薬にするためにも、リスクにしないためにも重要なのだ。

 

「仕事は鏡」 気づきと自分育成計画を考える!

仕事をしていると、うまくいかないこともある。むしろそのほうが多いかもしれない。

業務そのもの、人間関係など様々な面で、思ったように進まない。

どうしてもこのような現状を、心で捉えて悩んでしまう。

大事なことは、“悩み”で終わらせず、悩み抜いたら(心で考えたら)、今度は頭で考える。

三者的に、「あぁ自分さんは、このマインド、このスキルセットが足りないんですね。こういう行動も足りてないですね。」と対話し、周囲の力も借りながら、どう強化をする、どう変えるべきか考える。

会社の研修制度なども活用しながら、自分と対話し、自分育成計画=よく仕事を進める方法を策定するのである。

仕事の出来/不出来は自分自身に帰結し、仕事は自分の強化すべき点を映す鏡となり、どう自分が成長すべきかを教えてくれる。

ゆえに、仕事を雑務と捉えたり、言われたからやる、指示通りやるといった作業としてとらえていては、そこに成長はなく、理想と現実の間で悩まされる状況を作り出すことになる。

 

「仕事で育つ」 なりたい私になる!

仕事に基づいて立てられた自分育成計画の実行は、仕事の中で行われる。

仕事をすることで、仕事をうまくやるために取り組むことそのものが、自分を育てていく。

そのなかでのポイントが質は量から生まれるということ。繰り返すことで、血肉になり、安定的にできるようになる。

余談になるが、この心と頭の思考、のたうち回るくらい考え続け、そして自分育成計画を作り・実行してきた経験があったかどうかは、マネージャーの資質を形成する重要な経験であると筆者は考える。

このように、仕事は自己育成(形成)の非常に重要な場であり、現実的には社会に出てからは起床時間の半分以上を、この仕事というものに費やすことになる。

話は最初に戻るが、だからこそ、この仕事の定義、やりたい作業ではなく、自らが望むべき仕事とはなんであるか?学生のうちから、社会人になってもしっかり考えてほしい。

そして、なりたい私になるための、自分オーナーの仕事時間、常に自分が主語の仕事をしてほしい。

これこそが、“働くこと改革”であり、“それぞれにとっての仕事”を見つめなおすことで、「働き方改革」を成功させてほしい。

 

 

DLAは、組織・人に関するコンサルティングに留まることなく、あらゆる人が自ら自分の時間価値を高められるよう、学生・企業にかかわらず、仕事の考え方からスキル、マネジメントルール、運用体制(組織)の最適化・高度化まで広くご支援をしております。これから学生を社会に送り出そうとする先生方、若手の意識改革を行いたいマネジメントの方などなど、ご興味がありましたお気軽にお問合せください。

 

T.Y

 

 

こちらの記事は、メルマガにて先行配信されます。

ぜひ、ご登録ください。

「仕事に潜む魔物」 ~JOBの達成とそれを取り巻く弊害~

【歴史は繰り返される】

昨今、“歴史は繰り返される”と言う言葉が、頭をよぎる場面に多く出会います。

クライアントや友人の勤め先で、ERPの入れ替やSFAの導入/改修、または新規ビジネス開発など、大きなプロジェクトが進められるタイミングで、相談を受ける機会が増え、その殆どが、目新しい問題はない(=歴史は繰り返される)事に気が付いたからだと思います。 

 

一例を挙げると、

・変化を恐れ、重要な情報を最後まで出してこない担当者

・JOBの推進にばかり注力し、JOBの本質が共有、理解されないまま形だけのJOBが進む

・変革を受け入れず、部門ごとにこれまでのやり方で対応、など

 

皆様もお気づきのように、ERP, SFA, 新規ビジネス開発などのプロジェクトは、その内容自体はどれも新しいテーマでは無く、企業が事業環境変化への対応や継続成長するために従来から取り組んで来たものばかりです。 

 

特に、ERP, SFAにおいては今や当たり前のように使われている用語でもあり、導入方法論やシステムも多くの企業導入経験から、多くの知見が蓄積され、新規導入・改修・入れ替えなどにはその知見を活用し、スムーズなシステム導入とその結果業務改善がなされる事が期待されます。

 

しかし、現実は必ずしも「経験や知見を使ってスムーズに」とは行かず、ご苦労をされている方も多くいると思います。

また、ERPSFAのようないわゆる「プロジェクト」でなくとも、日常仕事においてうまく事が運ばないご経験をされている方も多くおられるかと思います。

 

その理由は、実は同根で企業を取り巻く環境が変化するように、仕事や組織も変化しているからです。その変化や環境にとっての最適な働き方を理解しないまま従来通りに仕事を遂行する事で、現在のリーダー(仕事を動かす人)は、自ら仕事の弊害を作り出しているように思います。

 

【歴史を繰り返さないために】

仕事への弊害を取り除く(=歴史を繰り返さないため)には、自身とその周り(仕事に関係する人々)が下記のポイントにしっかり向き合う事が大切です。

 

 

・プロジェクトや仕事の本質への理解

・プロジェクトや仕事を動かすためにやるべき事

・プロジェクトや仕事が完了した際の姿とは何かを描く

 

「プロジェクトや仕事の本質への理解」

プロジェクトや仕事の目的、何の為に実施するかが明確になっていますか? それはどのような課題を解決し、どのような人の為になるのかが明確でしょうか? プロジェクトや仕事の本質が理解されないまま、JOBが進む事自体が弊害を生みだします。

 

「プロジェクトや仕事を動かすためにやるべき事」

プロジェクトや仕事の本質を明確に理解した時点で、その目的やメリットを関係者または、影響を受ける(メリット)人に、その人の立場や視点で腹落ちするように説明する。これは、関係者をBUY-IN(巻き込む)するにも必要なプロセスです。

 

また、プロジェクトや仕事を遂行するに際し、組織には仕事を“進められない人”と“進められる人”がいる事を明確に理解し、その見極めもしっかり行う事が重要です。

それぞれの特徴を理解する事で、”進められない人”には、進められるような役割と仕事を行って頂き、“進められる人”には、その能力を最大限活かして頂く事が、仕事の弊害を削減する事となります。

 

進められない人・進められる人の特徴

進められない人

進められる人

反射的に対応

一旦受け止める

否定から入る(やれない理由探し)

肯定から入る(やれる事を見つける)

人に考えを委ねる

自分で考える人

部分最適の視点

全体最適の視点

技術のベストを尽くす

ビジネスのベストを尽くす

自身の正しさを押し付ける

柔軟に対応する

オリジナルを目指す

最初は、真似ることから始める

プロセスから話す

結論とプロセスを使い分けて話す

 

「プロジェクトや仕事が完了した際の姿とは何か描く」

プロジェクトや仕事は、常に楽しい事ばかりではありません。乗り越えないとならない課題や試練も多く存在します。

そのような局面に出会った際に、現在のプロジェクトや仕事が完了した際の状態を可能な限り具体的に描く事が重要です。

その描かれた将来像にそれぞれの関係者が得るメリットがはっきりしている事で、目指すべき方向性のブレを最小限に抑え、成功へのモチベーションを保つ事も期待されるからです。

 

これは、BUY-INとほぼ同じ考え方で、プロジェクトや仕事がそれぞれの人の毎日の仕事をより良くするという理解を腹に落とす事になります。

また、完了後の姿にはもちろん、企業としての成功や成長も具体的に描写されるべきなのは言うまでもありません。

 

我々、DLAでは組織のパフォーマンス向上、働き方改革への課題改善は、基本的な事からの着手で効果が出る事が多いと確信しております。似たようなお悩みを抱えている方が多くいると思います。是非DLAにご相談ください。実体験からWhat to do / not to do をご共有いたします。

 

プルック・エディー・ヴィリヤブパ

 

 

 

こちらの記事は、メルマガにて先行配信されます。

ぜひ、ご登録ください。