ダイバースリーダーシップ推進協会 ブログ

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人育ての極意とは? 見せる<任せる<感謝・信頼

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実は続きがあった!山本五十六元帥の言葉

「やって見せ、言って聞かせて、させて見せ、褒めてやらねば、人は動かじ」
皆さんもよくご存知だと思いますが、連合艦隊司令長官 山本五十六元帥の言葉です。
この有名な言葉に続きがあるのはご存知でしょうか?
意外に知られていないのではないかと思います。

 

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」、さらに続きがあります。
「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」、いかがですか?
人材育成の肝がカバーされているとても示唆に富んだ言葉ですね。

言うは易し、しかし、行うは難し。を、まさに自で行ったような格言ですが、
軍人の山本五十六氏が人の機微を理解する素晴らしい人だったことが伺えます。
当時、特に戦時の軍隊は、上官の命令は絶対且つ、無条件に受け入れる環境にある中で、
山本元帥のこの示唆は、非常に深いものだと言えるでしょう。

上官がこの言葉の行動を取ることが、結果的に部下が育つ確率が高いことを示しているのだと思います。

 

部下は機械ではない。生身の人間である

相手が機械であれば正確な情報、明確な手順が示されれば、意図した通りの動きが期待できるでしょう。
コンピュータで言えば優れたプログラミングがインプットされれば、機械であるコンピュータは正確に動きます。

しかし、我々のビジネスや、社会活動は機械ではなく、生身の人間、組織がお相手です。
だからこそ、山本元帥の言葉にあるように人の機微を理解しなくてはなりませんね。

私自身も英国海兵隊の元軍人と、4年ほどリーダー育成の仕事をした経験がありますが、
軍隊の人材育成カリキュラムは人の機微もある程度包含した、非常に優れた内容で、
欧米では民間企業のリーダー育成でかなり導入が進んでおり、
日本でも多くの書籍が刊行されているのはこのコラムをお読みいただいている皆さんもご存知かと思います。

 

軍隊ではうまくいっても、人材育成が企業でうまくいかない3つの理由とは

しかし、この素晴らしい方法論も現代のビジネスや社会活動に活用(特に日本で)するには3つの壁が存在します。

① 軍事作戦では失敗=死である
これは紛れも無い事実で、同じレベルの緊張感、集中力をビジネスで再現するにはかなりの仕掛けと準備が必要です。

②軍事作戦には明確な期限がある
基本的な軍事作戦は実際にはかなり短い明確な期限の中で行われますが、ビジネスはある意味終わりがありません。
高いレベルの集中力を持続するためには、この差を埋める手立てが必要です。

③軍隊は基本同じ釜の飯を食った仲間である
すなわち、軍隊組織は阿吽の呼吸が通じるメンバーのみで構成されているのです。通常、企業組織ではこうはいきません。

我々は、これから迎える未来において、同じ釜の飯を食っていないメンバーと、
長期にわたって、失敗しても死なない環境での作戦で勝利を納めなくてはなりません。

想像してみてください、とても難しいことに挑戦しなくてはならないのですね。

DLAでは3つの壁を打ち破るコンテンツを皆さまにご提供しています。ご興味のある方、ぜひ、お問い合わせください。

 

金杉リチャード康弘