ダイバースリーダーシップ推進協会 ブログ

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自分の偏見度合いご存知ですか?

自分の偏見度合いご存知ですか?

梅雨に入り、蒸し暑い日々が続いておりますが、多くの企業では、新入社員が研修を終え、これからOJTというところもあれば、既にOJT真っ最中という企業があろうかと思います。

 

メルマガを購読いただいているみなさんの中にも、OJTとして新人を直接教育されている方もいれば、部署/部門の長として見守る立場の方々と様々ではあるかと思いますが、みなさん、ここで質問です。

OJT(新入社員)を受け入れた時、下記のようなことを思い浮かべたご経験はありませんでしたか?

  • 研修が終わったばかりの新人に何ができるのか。何もできないし、面倒を見るのが厄介だ。
  • 名門大学出身だから、さぞかし、即戦力になるだろう。
  • 今の新人は扱いにくい(例えば、残業はしない。飲みにケーションなんてもってのほかなのだろう)

既に、お気づきかと思いますが、上記にあげたものは、以前、メルマガでご紹介させていただいたUnconscious Bias(無意識の偏見)の一種です(※メルマガVol.1&4参照)。

 

確かに、新入社員は、入社した個々の企業文化に触れて、間もないかもしれませんが、今や多くの新入社員は、何らかのバイトやインターンにての職業経験、海外留学、ボランティア、スポーツ・芸術・文化におけるハードな経験をしている人も多く、高度な実務、専門性の高い業務をいきなりすることは、難しいかもしれませんが、彼らの中での過去の経験や、研修から学んだことで、何かしら活かせる能力や発想があることは事実です。中には、いわゆる勘所のいい方は、上長を驚かせる才能を発揮する場合すらあります。

 

「何もできないでしょ」「これができるはず」と決めつけるのではなく、職場の上司や先輩が新人の能力を見極め“何ができるか”、“何をInputとして与えればできるか”、を考え抜くことが重要なポイントになります。

また、決して、残業をすることや飲みにケーションを肯定するわけではありませんが、新人の全員がそのような類を毛嫌いしているのでしょうか?

コミュニケーションにおいて、相手は、自分の鏡です。自分が相手に苦手意識を持っていると、相手も敏感にそれを感じとります。また、自分が苦手意識を持っていることで、たとえ相手が全く持っていなくとも、自分に対して持っているのではないか。と疑ってしまうものです。

このような話は、中途採用や部署異動で新しい職場に入った方がたにも、同様に発生します。そしてまた、中途採用の場合は、この無意識の偏見が双方に発生します。

 

例えば。。。

  • ○○企業のXXXのポジションから来たのだから、相当仕事ができるのだろう。
  • ○○コンサルティングにいたのだから、何でもできるのだろう。
  • 前職では、相当評価されていたし、すぐにもっといい成果をだせる!!

勿論、企業の人事の方々も優秀な人を外から取り込むために、中途採用をするわけですから、前職の企業やポジション、過去の職務経歴によって、Expectation(期待)が上がるのは致し方ありません。また、転職する方も、多くの方が、経験をもとにしたステップアップとなれば、前職での状態と比較します。

スムーズに新しい職場で実績を上げていく方も多くいる反面、期待通りの成果を出せない人もいることは事実です。それは、もしかしたら、前(職)のチーム内での相乗効果で、最高のパフォーマンスを出していたとしても、新しい職場では、それがうまく機能せず、思ったほどのパフォーマンスが出せないという場合もあります。現に、私も転職を経験しておりますが、転職後の働き方の違い、期待値や企業文化の違いによる、前提の違いに驚きました。

 

ここで、以下の観点で是非立ち止まって考えていただきたいのが

そもそも前提の認識があっているか

例えば、「料理ができる」の「できる」をとっても、様々です。「レシピを見れば、簡単な料理はできる人」「冷蔵庫のあまりもので、何でも作れる人」「お店顔負けの料理が作れる人」、すべて「料理ができる人」には変わりありません。

しかし、例えば、「お店顔負けの料理が作れる人」=「料理ができる人」の定義だと思っている人がいたら、その人にとっては、「レシピを見て、簡単な料理ができる人」は料理ができる人とはならないかもしれません。

新入社員にしても、中途採用にしても、目標、想い、過去の経験等、できる事やできない事を印象やイメージだけで判断する、させるのではなく、お互いの認識があっているかどうか、正しく把握しようとお互いがしているか。勝手な思い込み(=無意識の偏見)で、一方的に判断するのではなく、前提に立ち戻り、お互いが同じ言葉、認識で理解しているか、是非とも、立ち留まって考えていただきたいです。

 

外からの目を活用しよう

新しいメンバは、純粋(新鮮)な目で、物事を認識できます。それは、長く同じ企業・文化に慣れ親しんで、(無意識に)当たり前と思い込んでいることに対しても、同じ風土を経験していないメンバにとっては、なぜ?どうして?となるでしょう。その時に、かたくなに、「今までそうだから」、「これが当たり前」ではなく、自分の言葉で、その状況を正しく説明できているか。或いは新たな視点の疑問を歓迎し、“今までの当たり前”は今後も正しいやり方なのか?と再認識するいい機会でもあります。

Unconscious Bias、ダイバーシティ、チーム最大化等ご興味のある方は、是非DLAにご相談ください。

 

M.S

 

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