新時代に必要な11人の戦士 ~勝利を実現する4人〜
【新時代に必要な11人の戦士 ~勝利を実現する4人〜】
戦略の実行現場においては、“最後までやり切る”ことは当たり前であり基本でした。
しかしながら、高度化されたニーズへの対応、ユーザーですら気付いていない価値・顧客体験の提供という現在のビジネスの現場においては、やり抜き・成果を出し続けるという“行動の継続”を妨げる力、逆境が多く存在し、いかにやりぬくか/やりぬけるかということそのものがチャレンジになっています。
そのチャレンジをやり抜くだけでなく、やりながらも行動の質、戦術レベルの質を高めていくことができるかどうかが競争優位を実現する重要な要素の1つになっている現状において、必要な4つの人材タイプ
「エグゼキューションデザイナー」「ストーリーテラー」「コンシェルジュ」「パフォーマー」についてご紹介いたします。
<顧客価値を顧客体験へと現実化する「エグゼキューションデザイナー」>
顧客の期待値、顧客価値を実現するために、具体的なチームのアクションとして5W1Hを規定する人材タイプです。
収集された顧客情報だけでなく、自らの実体験をフル活用し、対峙する顧客の期待とリスクとを洞察、現場レベルで具体的にどう対応すべきか深く考えられた「タスク&スケジュール」を設計する文字通り“実行”をデザインする人材タイプです。
行動特性は以下のようなものがあげられます。
・顧客の立場で、自社や自社製品・サービスを捉えた発言を行う
・目的をしっかりもって、計画的に物事を進める
・情報の整理が得意で、俯瞰的な思考と個別具体の検討といった視点・思考のコントロールができる
・セオリーや理論も抑えたうえで、実体験に基づいた提案を行う
・現場の状況を重要視し、前提条件と異なる場合はプラン・リソースの変更起案をためらわずに実施する
<コミュニケーションで意図する行動を引き出す「ストーリーテラー」>
顧客ニーズに適合する、製品・サービスのもつ本質価値を伝えるだけでなく、面白さや楽しさ、ワクワク感、期待感など付随して体験できる付加価値を言語巧みに使って顧客に届け、意思決定を促す人材タイプです。
ニーズが曖昧な顧客に対しては、有効性やホラーストリーなどによりニーズの存在を気づかせ、購買動機を確立します。
また、内部に対しても、チームの一体感や、やる気を奮起させ動機づけるコミュニケーションを行い、結果が出るまで組織が頑張り続けられるよう鼓舞するといった貢献も行う人材タイプです。
行動特性は以下のようなものがあげられます。
・人と話すのが好き。即興でもそれなりにうまくまとめ、流ちょうにしゃべる
・物事の本質を平易な言葉で表現することが得意。難しいことを簡単に表現でき、比喩の活用が巧み
・聴き手の顔色から理解や反応を推測し、その場で、より分かりやすい/伝わりやすい説明に切り替える
・「私たちが伝えたいこと」を「相手が聞きたいこと」になるようにストーリーを構築する
・よくわからないが、彼の言葉を聞くとやる気になる
<ユーザーに寄り添い、価値を漏らさず届ける「コンシェルジュ」>
顧客が製品やサービスを探索・選択(比較購買)したり、実際に使用する場面に寄り添い、顧客の身になったサポートや相談対応を行うことで、自社の製品・サービスの持つ価値・効用を顧客に正しく伝え、最終的により高い満足感へと顧客を誘う(いざなう)人材タイプです。
これら、顧客へ寄り添う営みを通じて得られた顧客体験情報をチームに届けることで、製品・サービスの開発からマーケティングまでのあらゆるプロセスでの優位性構築と、劣位カバーに貢献する人材タイプです。
行動特性は以下のようなものがあげられます。
・相手の気持ちをおもんばかる発言が多く、「こうしてあげたら喜ぶのではないか?」といった言葉が多く聞かれる
・ユーザーと関わることが好きで、自らユーザーと接する場やコミュニケーションの機会を作る/赴く。これらの活動を通じ、フィードバックがユーザーの声が起点/中心
・顧客が喜んでくれるのであれば、痒い所に手が届く、感謝される一手間を惜しまない。1を聴いて10を想像し、期待を超える行動、ヘルプを行う
<結果を出し切る真の戦士「パフォーマー」>
現状の業務を最後まで愚直にやり続け、結果を出し切る人材タイプ。
目の前の作業をただやるだけでなく、取り組みやゴールに誇りと信念を持ち、逆風も気にすることなく、実行する。
この、愚直に前へ進む取り組み姿勢が、チームを前向きにするよい影響を与える人材タイプです。
行動特性は以下のようなものがあげられます。
・与えられた環境、制約を所与として受け入れ、その下でベストなパフォーマンスを出す
・あれこれ考えて悩むと言うよりは、決められた事、やるべき事をきっちり理解し、もくもくと取り組む
・達成することに拘りと強いモチベーションを持つ
・反対勢力の言葉よりもチームや自身の信念を重視し、常に明るく・前向き
「結局は実行できるかどうか」。何をやるかも重要ですが、昨今ではこの実行局面においても、実行のシナリオを環境に適応させられるか/適応させる体制をつくれるかが重要です。
抵抗(外部環境)と自重(取り組みの難しさ)により動摩擦係数が非常に高い取り組みが増える中で、「やり抜ける体制」を築けるかどうかが成功のカギを握ります。
「なんでできないんだ?」という前に、「うちの実行体制、どうなってたっけ?」と確認してみてはいかがでしょう?
次号では、チームを支えるプラットフォーム機能である2つの人材タイプ「ステージデザイナー」「ファイヤーファイター」についてご紹介いたします。
なお、DLAでは、戦略の実行力強化に向けた、ご支援も行っています。強化対象メンバー/チームと伴走することで、チームとしては一体感をもちつつ、視点としては第三者性を維持するスタイルで、成果創出をサポートします。課題に応じて、同行型・ベースキャンプ型などありますので、ご興味ございましたら、是非お問い合わせください。
T.Y
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新時代に必要な11人の戦士 ~勝利へのシナリオを描く3人〜
【新時代に必要な11人の戦士 ~勝利へのシナリオを描く3人〜】
戦略の立案において、科学的・感覚(感情)的両面から仮説を構築し、
検証することの必要性・重要性は従来から述べられてきました。
物質的豊かさが進み、ユーザー満足度の基準が高まっている現代において、
その重要性はより一層高まり、踏み込んだ分析が求められています。
その科学・感覚(感情)両面から深く分析された結果は、私たちに、
従来の発想や方法では対応できないシナリオの構築を求めています。
今号では、このような状況に対応しうる、高度化されたプランニング機能を担う
3つの人材タイプ
「メンタリスト」「ストラテジスト」「マッチメーカー」
についてご紹介します。
<徹底的に観察し・相手になりきる「メンタリスト」>
行動、表情、発言・・・相手を徹底的に観察し、そこからどんな思いでいるのか、
何を望んでいるのかなど相手の気持ちを察することに強みを持つ人材タイプです。
ゆえにユーザーの本質的ニーズや、現在の自社の製品・サービスがユーザーの感情に
いかに作用しているか、またどのような反作用を生み出しているか推察し、
プランニングにフィードバックすることで製品・サービスの提供価値向上を実現します。
このメンタリストは、感情だけでなく、相手の能力的特徴や力量/ポテンシャルも
見極めるため、チーム体制(個のスキルと関係性の組み合わせ)検討にも貢献します。
行動特性としては、以下のようなものがあげられます。
・物事に対し、物理的側面からよりも、感情や心理的側面から分析的思考を展開する
・観察結果に基づく推論による論理展開、「自分が顧客だったら、XXをして欲しいと
思う」「こう感じるはずなので、よい/悪い」など相手の立場に立った発言を行う
・顧客の行動や思考をとらえるだけでなく、そこから自社の製品やサービスを
利用・購入する動機、さらにはそれをどう生み出すかといった私たちの行動シナリオに
転換できる
・周囲から、精神的拠り所、頼りにされることが多い
・初対面の人であっても、限られた時間の中で相手の性格や思考クセなど内面的な
部分を読み取る
<科学的なアプローチで解決策を導き出す「ストラテジスト」>
情報の階層構造(因果、抽象と具体、目的と手段)を理解する認識力と広い
見識・教養から、検証することで解を導きだせる精度の高い仮説と、必要な
多角性をもった検証ロジックの策定ができ、そこからロジカルにプロトの要件導出や
具体的な施策の策定を行うことに強みを持つ人材タイプです。
データに裏付けられた科学的アプローチにより合理的・効率的にプランニング実務を
主導する軸になる人材タイプです。
行動特性は以下のようなものがあげられます。
・情報の整理が得意で、説明がわかりやすく、ファクトに基づく論理展開を行う
・他者では気づかない分析や検討の切り口を提示し、課題の本質にアプローチする
・課題、要件、ソリューション、タスクスケジュール全てにおいて行動レベルの
具体性が担保されている
・プランニング作業の設計・分担や、他の人材タイプへの働きかけといった実務面で
リーダーシップを発揮する
<指数関数的に実行力を強化する「マッチメーカー」>
チャレンジングなゴールの実現やストラテジストの描いたプランの実現に向け、
どのようなリソース(人・モノ・情報など)が必要で、かつそれらがどのように
結び付けられるべきかを考え、実現する人材タイプです。
時間・空間別々に存在し、通常であれば出会うことのない要素同士を結びつける
ことでどんな化学反応がおこるのかを創造し、その出会いを演出。さらに、
検討・推進体制に組み込むことができるという強みをもっています。
行動特性は以下のようなものがあげられます。
・取り組み内容を正しく理解でき、そこから必要なリソースの質まで考える
・創造力が豊かで「XXとXXがあわさると、こんなことができる/おきるかもしれな
い?」といったブリッジさせる思考・発信が多く、なぜそう思うかまで説明できる
(単なる思いつきでない)
・人脈を構築することが得意、新しいものが好きで、意外な人とつながっていたり、
モノ・コトを知っていたりと、何かと引き出しが多い
・人に、他の人や新しい経験、機会など様々なものを紹介することが好き。
また、紹介する理由がユニーク
この3つの人材タイプの協働により、戦略の構築やプロトの開発が、感情面にも
深く踏み込んだ分析も踏まえて行われ、実行体制も多くの可能性を秘めたものと
なります。
まさに「この体制がうまく回れば、確実に実現できる」と思えるプランの構築が
可能になります。
うまく進んでいるチームを見ると、程度の差こそあれ、この3つの人材タイプが
直接/間接問わず関与しているケースが多いです。
皆さんの周りで成果を上げているチームを見てみてください。
そういえば彼/彼女はこのタイプだな・・・なんて思いませんか?
次号では、エグゼキューション(実行)機能を担う4つの人材タイプ
「エグゼキューションデザイナー」「ストーリーテラー」「コンシェルジュ」
「パフォーマー」についてご紹介いたします。
なお、DLAではこれら人材タイプの発掘・育成もかねた「戦略策定道場」も
行っています。
こられのタイプに該当しそうなポテンシャルのある社員を選抜し、
ワークショップ形式で本物の戦略構築/磨き上げを行うご支援です。
ご興味ございましたら、是非お問い合わせください。
T.Y
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新時代に必要な11人の戦士 ~勝利へ導く2人のリーダーとは?〜
【新時代に必要な11人の戦士】
今後加速が予想される、事業スピード・課題難易度の両方の高まりに対応できるだけの組織適応・対応力を持つには、人起点での静的な組織づくりから、スキル起点での動的な組織づくりに変わる必要がある。このような背景から、私達DLAは、人材活用・組織分析のマネジメントツールとして「11Type(イレブンタイプ)」を開発し、前号でその予告を告知させて頂きました。
今号から5連載で、その具体的な構成人材タイプの説明と活用方法(活用例)をご紹介して参ります
まず、前号からしばらく時間があいてしまい、申し訳ありません。大変有難いことに、多くの企業様から「具体的にどんなことに使えるのか?」といったお問い合わせ、コンサルタントの方々から「お客様に活用したい」といったお話をいただき、議論をさせていただくことができました。
その中で、多くの貴重な意見・ご指摘をいただけ、公開前からどうしてもUpdateしたく、お時間をいただいてしまいました。その罪滅ぼしというわけではありませんが、DLAの新しい人材タイプ「新時代に必要な11人の戦士」シリーズは週次で発信させていただきます。
<人材タイプ定義の前提:マネジメントを支える4つの機能>
人材タイプというものは、事業環境や戦略の変化に適応した組織をつくり、人材を育成する規範となる基準である以上、短サイクルで変わるものではいけません。そのため、今回DLAは、
・テクノロジーがビジネス・戦略を創造する要素が高まっており、競争優位のファクターが質からスピードに変わった(競争における先行者利得の拡大)
・経営・事業課題の難易度・複雑性が、優秀な個人による解決ではなく、チームの最大パワーによる対応を求めている
という、競争や企業運営の在り方を変えるレベルでの変化に基づいて、マネジメント各機能の今後のあり様をまず定義しました。その結果、私たちDLAは、これからのマネジメントの在り様として、以下の4つの機能が必要だと考えました。
・リーダー:方向性を示し、置かれた状況に最適なスキルセットを組織化し、アフターアクションレビューを通じて成果創出を主導する機能
・プランニング:観察と分析により精度の高い仮説を構築し、常識や習慣にとらわれない大胆な発想で、斬新なアイデア・シナリオを描きだす機能
・エグゼキューション:シナリオにそって、徹底的に顧客のニーズの本質・源泉を追求し、その実現に向けて関わる人全てを主役にしながら実際に結果をだす機能
・プラットフォーム:チームが成果創出に向け、安心かつ集中して取り組み続けられるソフト・ハード両面での環境・場づくりを行う機能
これらの機能定義ごとに必要な人材タイプを規定することで、一定の普遍性を持つ11の人材タイプを以下の通り導出いたしました。
今号では、リーダー機能を構成する「ディレクター」「ダイバースリーダー」について、ご紹介します。
<常に求め続けられるリーダー・オブ・ザ・リーダー「ディレクター」>
ビックピクチャを描き、チームが進むべき方向の明示とその実現のシナリオの骨格として取り組み全体のアーキテクト(体制含む)を構築し、最適化する/維持する。さらに、チームが機能するよう、内部外部のボトルネックを取り去るという人材タイプです。
この人材タイプは所謂リーダーとして普遍的に求め続けられているものですので、おおよそイメージがつくかと思います。
行動特性としては、以下のようなものがあげられます。
・率先してチームの進むべき方向性を考え、発信する
・チームが今後直面する事象やリスクを示唆し、いかに備えるかといった注意喚起を行う
・行動する際、物事を始めるに当たっては、必ず目的の明確化、確認、共有をしっかり行う。
・個別タスクよりもチーム全体の状況をまず考える。一方で、メンバー個別のコミュニケーション(支援指導・鼓舞)も重視する
・チームメンバーが判断に迷った際には、明示的/暗示的に意見を求められる/頼られる
<具体的に現場をリードする新しいリーダー「ダイバースリーダー」>
チームの現在/将来に必要な能力/異能を見極め、多様化された集団をまとめあげ、能力を引き出し、成長と最高のパフォーマンスを発揮させる人材タイプです。
競争が、「均質化された人材タイプとその量」で行われていた時代から、「個の強み・特性の組み合わせ」で行われるようになることで、新たに、そして強く求められる人材タイプです。
行動特性としては、以下のようなものがあげられます。
・セオリーや前例を重要な1要素として扱え、多角的な観点で必要性・有効性が検討・検証された、・良い意味で意外性・斬新さのある人材登用を提案する/行う
・決めつけや、偏見を持たず、メンバーの素の特性を良し悪しではなく、強弱で見極める、意外な一面によく気づく
・チームをスキルの足し算だけでなく、人間的相性も踏まえた掛け算で考える
・相手に考えさせ・行動を促すことでメンバーの強みや個性を引き出し・活かすコミュニケーションをとる(自分の考えと違っても、それを受け、ぎりぎりまで介入しない)
・メンバーそれぞれの強みや個性を意識し、それを伸ばす・より活かすにはという観点で指導・育成を行う
この2つのタイプのリーダーによって、チームが成功するための骨格が形成されます。特にダイバースリーダーは、今後強く求められるリーダー像になってくるとDLAは考えております。皆さんの周囲に、このようなタイプの人材はいらっしゃいますでしょうか?
次号では、プランニング機能を担う3つの人材タイプ「メンタリスト」「ストラテジスト」「マッチメーカー」についてご紹介いたします。
なお、DLAではダイバースリーダーを育てるご支援も行っております。ご興味ございましたら、是非お問い合わせください。
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